眼鏡処方について
眼鏡とコンタクトレンズは偉大な発明品であり、自分でつけはずしのできるこの道具が人類にもたらした恩恵は絶大です。その価値は技術や手術が発達した今日でも失われておらず、眼科診療においても欠くことのできないツールであり続けています。
近視や遠視の子供が眼鏡をかけて「見やすい!」と感じた時や、手元の小さな字がめっきり見づらくなった大人が老眼鏡をかけた時のあの感覚は他では得難いものですし、弱視治療において眼鏡は単に見やすくするための道具ではなく、視力の発達を促すための大事な治療器具として活用されます。
「眼鏡をつくる」「眼鏡を合わせる」というのは単純に言えば眼鏡のフレームに入れるレンズの度数を決めることを指すのですが、この作業は実に奥が深く、検査機器が自動で決めてくれるような単純なものではありません。それは目的(何を見やすくしたいのか)や眼の左右差(特に乱視など)、眼の疾患の有無と特性、ライフスタイル、など多くの要素を加味して度数を決める必要があり、なおかつ実際に装用してみてのフィーリングをもとに微調整まで必要になるためです。これには手間と時間とワザが求められますが、眼鏡やコンタクトレンズを活用する提案ができるかが眼科診療のレベルと満足度に直結すると言っても過言ではないことから、五稜郭アイクリニックではこの作業を大切にしています。